カビ抵抗性試験
試験方法
ポテトデキストロースアガーで十分に発育させた試験かび(クロコウジカビ、クロカビ)の胞子を採取した後、胞子数が1〜3×105個/mLとなるように試験胞子液を調製します(規定の1/20濃度サブローデキストロースブロス中に胞子を分散)。人工芝と綿標準布をバイアル瓶中に0.2gサンプリングし、オートクレープ滅菌した後、0.2mLの試験胞子液を接種します。試験胞子液接種直後と25℃、42時間培養後の試験片から、かび細胞中に含まれるアデノシン三リン酸(ATP)の抽出処理を行います。その後、発光測定法により定量し、抗かび活性値(FS)を算出し、抗かび性を評価します。
(一般財団法人
カケンテストセンター[抗かび性定量試験法(ISO 13629-1)])
評価基準
抗かび活性値が2.0以上の場合、抗かび性(ある程度短時間でカビを一定量消滅させる力)があるとされる。
「抗かび性」試験の種類
抗かび性の試験には、「JIS L 1924」と「JIS Z
2911」の2通りの試験方法があります。
それぞれの試験方法の違いは以下の通りです。
JIS L 1921 | JIS Z 2911 | |
---|---|---|
試験方法 |
検体へ試験菌を接種し、42時間後のATPを抽出し、抗かび性を評価します。 (ある程度短時間でカビを一定量死滅させる「抗かび力」を調べる) |
検体へ試験菌を接種し、培養4週間 (※検体の種類により異なる)のかびの発生を観察する。 (かびの発生可能な培養期間を取り、実際に発生したかどうかを調べる) |